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はんなりおしやす 雪の中母を探して

     雪の中母を探して
 斑にぼけ始めた母を引き取って1~2ヵ月たったある冬の

ことでした。夫の親戚の家へ法事で出かけた時のことです。

長い時間、お経を聞いているのもしんどいと言う本人の意

志を尊重して、母を一人我が家に置いて出かけました。夜

には帰ってくるので、好きな本を出しておいて、”夜には帰っ

てくるので”と、言っておきました。私たちは少し早めに6時

過ぎに帰ってきましたら、戸は閉まっているのに中には母は

、おりません。どこか出かけたのかもしれないと、近くの公園

や店を探してみました。雪が降ってきて、冬空独特のどんよ

りと灰色の空が広がりつつありました。時間と共に不安はつ

のりはじめ、だんだんと私の心は焦り出しました。後悔の念

も湧いてきて、無理やりでも、連れて行っていれば良かった

んだとも思いながら、探し回りました。弟の子供の宮参りの

時とは、状況は違います。住み慣れた所でもありません。普

段から、外出を好む方でもないのです。決まって散歩をする

人でしたから、特別な時以外は、外出より家の中で、縫い物

や本を読む方が好きな人でしたから……。歩ける距離も考える

と、探せるに違いないのです。家族全員で手分けをしましたが

、見つかりませんでした。2時間近く探しまわり、留守番に下

の娘を一人おいて、更に探し回りました。もう9時をまわってい

ました。寒さとひもじさも感じているだろうと思いました。泣い

てはいけないと思うのに情けなく、悔しさと後悔と心配が入り

交じって、涙が出て止まりませんでした。まだその頃は、携帯

電話も持っていませんでした。一度家に帰って、母の安否も

確かめようと戻りました。すると母は、バスに乗って自分の家

に帰ろうとして、乗り継ぎを間違え、一つ先の駅で迷い、警察

に保護されていることが、判りました。大急ぎで、母を迎えに行

きました。母は、眠そうにしていました。そして、私に『何処いっ

てたんや。この寒いのに』というのです。私は、『よかった、よか

った。お腹へってへんか?』と聞いたのです。すると母は、『さっ

き、あんまりお腹へって、ここで、よばれたんや。』というのです。

 私は、安心と母のたくましさに思わず泣き笑いをしてしまいま

した。その事をきっかけに再び、母を一人暮らしに戻しました。ど

こまでいっても、母らしい暮らしの保証をしていくことが大切なん

だと思いました。安全が私たちの側からのみ考えるのではなく、

いつでも母らしい暮らしの中で、どう保証していくかが大切なんだ

と思いました。
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